バベル

バベル

BABEL

143分
ドラマ
公開日: 2007/04/28
洋画

ストーリー

モロッコを訪れたアメリカ人旅行者の夫婦。女は地元の子供に誤って撃たれ、瀕死の重傷を負ってしまう。一方、サンディエゴに住む彼らの子供たちは、メキシコ人のベビーシッターが、故郷で行われる息子の結婚式に連れて行った。だが国境警察から足止めされ、良からぬ誤解をされてしまう…。そして東京。妻をなくしたばかりの父とその娘。娘は母の死後ずっと、母を失ったこと、そして自身の耳と口が不自由であることに苛立ちを感じていた。まだ現実すら受け止められない父に、娘の怒りが激しくぶつけられる…。それぞれの場所でそれぞれに降りかかる悲劇。やがてそれは共有する運命へと加速する…。

予告編

バベル 予告編 再生する

レビュー

Reviewed By 川井英司

「バベルの塔」の寓話をモチーフに、コミュニケーション不全が引き起こす悲劇が三大陸で(ほぼ)同時進行するという形式は、これまでのイニャリトゥ監督の系譜を継ぎ、さらにスケールアップした趣。焦燥と苛立ちを体現するブラッド・ピットやケイト・ブランシェットら、芸達者な俳優陣の巧みさは言わずもがな。加えて聾唖の少女を演じたオスカー・ノミニー菊地凛子の存在感は抜群だ(他の出演作を観ると、あまりのギャップに驚くこと必至)。さらに言うならグスターボ・サンタオラヤの静謐だが雄弁なスコアが出色の出来。耳を“研ぎ澄ませて”観よ。これは耳で感じる映画だ。